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再引用 やっと中央アジアを脱出できる!!と、意気揚々と空港へ向かった。
朝食など食べてゆっくりとチェックイン。そしてカスタマーチェックへ入った。 警察「パスポートをみせて」 ちょっとドキッとしながらパスポートを見せた。すると今度は「泊まっていたホテルは?」と聞いてきた。 ぼく「ホテルハドゥラ」 警察「レギストラーツァラは?」 ぼく「これです」と言って、レギストラーツァラを見せた。 ウズベクでは宿が代行してくれるのだが、僕らの泊まっていた宿、「アパの家」はやっていないのだ。それゆえに安宿であるのだが。そしてこの「レギストラーツァラ」とは外国人登録証明書、と言っても、宿で発行してくれる証明書はひどいずさんなものでスーパーのレシート並み。 透かしも、印鑑もない。しかも、聞くところによれば、ウズベクの外国人登録は形骸的な存在との話だった。なので、一応、ホテルハドゥラから発行された本物のレギを真似てパソコンで偽造しておいたのだ。その偽造したレギを警察に見せた。 ところが、これが凶と出た。 形骸的のはずが、ちゃんとチェックし始めたのだ。書類自体はどうやら偽者とばれていないというか、レシート並みなのでばれる筈もないのだが、ホテルハドゥラに電話確認をしはじめたのだ。 <中略> しかし結局のところ、警察からは「君らのフライトは禁止だ。荷物も飛行機から降ろす」と、空港ロビーで待たされる事になった。 警察官たちは僕らのパスポートを没収し、どこかへ行ってしまったのだ。 空港ロビーで待つ事3時間。どの警察官に聞いても話の進展が見えない。飛行機はとっくに飛び去ってしまった。 たまりかねて、日本大使館に連絡をとってみることにした。 1時間後、日本大使館のNさんが来てくれた。もうぼくらは平謝りするしかない。いくら仕事とは言え・・・。
Nさんがウズベク側と話し合いに入ってくれたが、どうもやばい雰囲気だった。
Nさん「いま、入国管理局のボスが空港に向かってます。彼を交えて話し合いになりますが・・・ウズベク側としては書類を偽造したことを非常に重く捉えてまして。公文書偽造という点で話を進めています・・・」 ぼくはさらに平謝り。 Nさんはまたウズベク側と話し合いでどこかへ行ってしまった。ま、まずい・・・。 しばらくすると、警官がやってきて「ついてきなさい」と、別の場所に案内される。どうやら、話が進展したのだろう・・・ただならぬ雰囲気の中、警官についてゆく。
入菅のボスが僕らの処遇を決めている部屋の前に連れてこられた。
部屋は扉が若干開いており、一番奥に入菅のボスらしき人物が座りコの字型に何人かの人物が座っている。その中にNさんもいた。Nさんは何やら携帯でしゃべっている・・・その話し声は日本語で相手はどうやら日本大使館のようだ。 Nさん「ええ、裁判になりそうなんですよ。身柄拘束したいと・・・」と、話の途中で、部屋の扉はぴしゃりと閉められた。 もうこうなったら土下座しかない。ボスが話している電話を切って、ちょっと間が空いた瞬間。ぼくは日本語で「申し訳ない!すみませんでした!」と土下座した。 するとボスは苦い顔をして「いや、だめだ。止めてくれ。日本スタイルは苦手なんだ」と、Nさんにも止めさせるように話をする。
<中略>
Nさんとボス、ボスがたまに電話で誰かと話をしている。そんな時間が1時間くらい経過した。 ボスはNさんに「処遇を決めました」というような事を言っている。「処遇は罰金10万」。Nさんは驚いて「え!罰金10万!?」。 この驚きの意味は後からわかったのだが、当初、身柄拘束+裁判となっていたのがそこまで落ちたのはすごいということだった。 僕らは思わず泣いた。 嫁さんはどういう意味で泣いたのかはわからないが、ぼくはなんだかいろんな感情が出てきて泣いた。安堵もあり、悔しさもあり・・・。 ---------------------------<引用終了>-------------------------------------- |
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